3~5歳児が通う幼児クラスでは 週に一度「水彩の日」があります。
「テーマを決めて子どもたちが絵の具と筆で絵を描くんでしょ?」
いえいえ、できあがったこの絵をご覧になってください。
色が混ざり合い、様々な形がうまれていますが、一つのテーマや課題は感じられません。
園でのこの水彩画は ”にじみ絵”又は”ぬらし絵”とも表現されます。
この日の保育室をのぞいてみると・・・、
水に浸した画用紙が置かれた画板の上には、赤・青・黄、三色の絵の具の器が並べられています。
こどもは絵筆を持つと、筆に一つの色を浸し真っ白な画面にそっと筆を下ろします。
絵筆が紙に触れた瞬間、色は静かに広がっていきます。こどもはその様子を見つめています、
その後ひと呼吸すると、筆をすすぎ次の色を画面に運びました。
すると、次の色は広がりながら前の色に重なり、新たな色が生まれてきました。
こどもたちの筆使いは様々で、その子らしい息遣いが感じられます。
こどもたちは、紙面に生まれる色と出会いその色を味わっているかのようです。